トレチノインで皮剥けするのはなぜ?いつまで続く?対処法や塗り続けるべきかを解説

美容・スキンケア
投稿:2026.09.01更新:2026.09.01
トレチノインで皮剥けするのはなぜ?いつまで続く?対処法や塗り続けるべきかを解説

「トレチノインを塗り始めてから皮が剥けてきた」「赤みやヒリヒリ感があるけれど、このまま続けてよいの?」と不安に感じていませんか。

トレチノインは、肌のターンオーバーに働きかける外用薬として、美容皮膚科などでシミやニキビ、肌のハリ不足などに用いられることがあります。

一方で、使い始めの時期には皮剥けや乾燥、赤み、ヒリヒリ感などが現れることがあり、初めて使用する方にとっては「副作用なのか」「効いている証拠なのか」判断しにくいこともあるでしょう。

そこで本記事では、トレチノインで皮剥けが起こる理由や続く期間、皮剥け中のスキンケア、使用を中止・相談したほうがよい症状についてわかりやすく解説します。

この記事の監修医師

SBC湘南美容クリニック 医師

渡邉 大洋(わたなべ ひろうみ)

患者さま一人ひとりの理想や悩みに寄り添い、医学的根拠に基づいた安全で効果的な美容医療を提供することを大切にしています。
対面診療では相談しづらいような悩みもオンラインクリニックの強みを生かして相談しやすい環境を提供していきます。

■略歴
佐賀大学医学部医学科 卒業
佐賀県医療センター好生館/佐賀大学医学部附属病院(たすき掛け) 臨床研修修了
SBCオンラインクリニック入職
SBCオンラインクリニック院院長就任

トレチノインで皮剥けするのはなぜ?

トレチノインによる皮剥けは、肌のターンオーバー(表皮の生まれ変わり)が通常よりも早く進むことで起こる反応です。

古い角質が短期間で押し上げられて剥がれ落ちるため、使用開始後は皮がポロポロと剥けやすくなります。

このような反応は「A反応」や「レチノイド反応」と呼ばれることがあり、トレチノインやレチノールなどのビタミンA誘導体を使用した際に比較的よくみられます。

また、皮剥けに加えて、次のような症状を伴うこともあります。

  • 乾燥
  • 赤み
  • ヒリヒリ感
  • つっぱり感

これらは、トレチノインによって肌のバリア機能が一時的に低下し、水分が失われやすくなることも関係していると考えられています。

一方で、次のような症状がみられる場合は、通常の皮剥けではなく刺激が強すぎたり、かぶれなどを起こしていたりする可能性があります。

  • 強い痛みが続く
  • ジュクジュクした炎症や浸出液がみられる
  • 腫れが強い
  • 出血している
  • かゆみを伴う発疹やかぶれのような症状がある

このような場合は、自己判断で塗り続けることは避け、処方を受けた医療機関へ相談しましょう。

症状に応じて使用を一時的に中止したり、濃度や使用頻度を調整したりすることで、肌への負担を軽減できる場合があります。

参考:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15907143

トレチノインはターンオーバーを促進する成分

そもそもトレチノインは、皮膚の細胞へ働きかけてターンオーバーを促進する成分です。

古い角質が排出されやすくなることで、肌の生まれ変わりをサポートし、さまざまな肌悩みへの治療に用いられています。

そのほか、トレチノインには、主に次のような作用が期待されています。

  • 表皮細胞の生まれ変わり(ターンオーバー)を促進する
  • メラニンの排出をサポートし、色素沈着の改善を促す
  • 皮脂の分泌を抑制し、毛穴詰まりを起こりにくくする
  • コラーゲンの産生を促し、肌のハリや小じわの改善をサポートする

このような作用から、トレチノインはシミやニキビ、ニキビ跡、小じわなど幅広い肌悩みに使用されることがあります。

一方で、ターンオーバーが急激に促進されることで、治療初期には皮剥けや乾燥、赤みなどが起こりやすくなります。

これらは薬の作用に伴って現れることがある反応ですが、症状の程度には個人差があります。

そのため、医師から指示された濃度や使用量、使用頻度を守りながら治療を続けることが大切です。

参考:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18046911/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20633013

トレチノインの皮剥けは何日目から起こる?

トレチノインによる皮剥けは、個人差はあるものの、使用開始から3日程度で現れ始めることが多いとされています。

ただし、症状の現れ方は人によって異なり、使用するトレチノインの濃度や塗布量、使用頻度、もともとの肌質などによって時期や程度は変わります。

たとえば、高濃度の製剤を使用した場合や乾燥肌の方では、比較的早い段階から皮剥けやヒリヒリ感が現れることがあります。

皮剥けが始まったからといって自己判断で使用を中止する必要はありませんが、強い痛みや腫れ、水ぶくれなど通常より強い症状がみられる場合は、無理に継続せず医師へ相談することが大切です。

治療を安全に続けるためにも、症状の経過を確認しながら使用しましょう。

皮剥けしない場合はトレチノインの濃度が低い場合も

トレチノインの使用開始から1週間程度経っても皮剥けがみられない場合は、使用している製剤の濃度が低い可能性があります。

期待した変化がみられない場合は、医師へ相談し、濃度や使用方法を見直すことも検討しましょう。

ただし、低濃度のトレチノインは刺激を抑えながら治療を進めることを目的としているため、皮剥けが目立たないケースもあります。

また、トレチノインの反応には個人差があり、肌質や塗布量、使用頻度、レチノイド製品の使用歴などによっても現れ方は異なります。

そのため、「皮剥けしないから効いていない」と決めつけるのではなく、肌の状態を確認しながら、医師の指示に従って治療を続けることが大切です。

自己判断で使用量や塗布回数を増やすと、急に赤みや強い皮剥けなどの刺激症状が現れるおそれがあるので注意しましょう。

トレチノインの皮剥けはいつまで続く?

トレチノインによる皮剥けは、一般的に2〜3週間程度で徐々に落ち着くケースが多いとされています。

使い始めはターンオーバーが急激に促進されるため、皮剥けや赤み、乾燥が目立ちやすくなりますが、肌が薬に慣れてくるにつれて症状は和らいでいくでしょう。

ただし、皮剥けが完全になくなる時期には個人差があります。使用するトレチノインの濃度や塗布量、使用頻度に加え、肌質や保湿ケアの状況によっても経過は異なります。

長期間ひどい皮剥けが続く場合は注意

トレチノインの使用開始後、数週間経っても強い皮剥けや赤みが続く場合は、使用方法や濃度、スキンケアを見直したほうがよいケースもあります。

特に、次のような原因が関係していることがあります。

  • トレチノインの濃度が肌に合っていない
  • 一度に塗る量が多すぎる
  • 使用頻度が高すぎる
  • 保湿が不十分で肌のバリア機能が低下している
  • ピーリング剤やスクラブ、高濃度ビタミンCなど刺激の強いスキンケアを併用している

このような状態で使用を続けると、皮膚への刺激が強まり、炎症後色素沈着などにつながる可能性もあります。

「治療だから我慢しなければならない」と考えて無理に使い続けるのではなく、症状が強い場合は医師へ相談し、濃度や使用頻度を調整してもらうことが大切です。

トレチノインで皮剥けしているときの対処法

ここからは、トレチノインで皮剥けしているときの対処法について、それぞれ詳しく解説します。

無理に皮を剥がさない

トレチノインによって剥がれかけた皮が気になっても、無理に引っ張ったり、こすって剥がしたりすることは避けましょう。

肌が完全に再生する前に角質を無理に取り除くと、バリア機能が低下し、赤みやヒリヒリ感が強くなるおそれがあります。

また、強い摩擦を加えることで炎症が悪化し、炎症後色素沈着につながる可能性もあります。特に、シミやニキビ跡の改善を目的にトレチノインを使用している場合は、摩擦によって新たな色素沈着を招くこともあるため注意が必要です。

洗顔後にタオルで顔を拭く際も、ゴシゴシこするのではなく、泡でやさしく洗い、水分は清潔なタオルで軽く押さえるように拭き取りましょう。

自然に剥がれ落ちる角質は無理に触らず、保湿をしながら肌の回復を待つことが大切です。

保湿をしっかり行う

トレチノインによる皮剥けや乾燥が気になるときは、保湿を十分に行い、肌のバリア機能をサポートすることが大切です。

保湿剤は、肌の状態や医師の指示に応じて選びましょう。一般的には、次のような保湿成分を含む製品が使用されることがあります。

保湿剤・成分 特徴
ワセリン 肌表面を保護し、水分の蒸発を防ぐ
ヘパリン類似物質 保湿作用が期待され、乾燥しやすい肌のケアに用いられる
セラミド配合保湿剤 肌のバリア機能をサポートし、水分を保持しやすくする

また、洗顔後や入浴後は肌が乾燥しやすいため、できるだけ早めに保湿剤を塗ることもポイントです。

ただし、自己判断でさまざまな保湿剤を重ね塗りするのはNGです。処方されている外用薬との組み合わせや塗る順番については、医師や薬剤師の指示に従いましょう。

刺激の強いスキンケアやメイクは避ける

トレチノインによる皮剥けが起きている間は、肌のバリア機能が一時的に低下しているため、刺激の強いスキンケアやメイクはできるだけ避けることが大切です。

普段は問題なく使用できる化粧品でも、治療中は赤みやヒリヒリ感を強める原因になる可能性があるからです。

特に、次のようなアイテムは肌への刺激になりやすいため注意しましょう。

  • スクラブ入り洗顔料
  • ピーリング剤(AHA・BHAなど)
  • アルコール(エタノール)を多く含む化粧品
  • 高濃度ビタミンC配合の化粧品
  • 香料や清涼感成分を多く含む化粧品

また、メイクをする場合も、カバー力を優先して厚塗りするより、低刺激で保湿力のある製品を選ぶことがおすすめです。クレンジングの際に強くこすると肌へ負担がかかるため、落としやすいメイクを心がけるとよいでしょう。

なお、使用できるスキンケア製品は、肌の状態や治療内容によって異なります。自己判断で新しい化粧品を試すのではなく、迷った場合は医師へ相談し、現在の肌状態に合ったスキンケアを取り入れることが大切です。

紫外線対策を徹底する

トレチノインを使用している間は、紫外線対策を普段以上に意識することが大切です。

十分な紫外線対策を行わないと、日焼けによる炎症だけでなく、シミや炎症後色素沈着のリスクが高まる可能性があります。

特に、シミや色素沈着の改善を目的にトレチノインを使用している場合は、治療効果を損なわないためにも紫外線対策は欠かせません。

日常生活では、次のような対策を心がけましょう。

  • 日焼け止めを毎日使用する
  • 帽子や日傘を活用する
  • 長時間の屋外活動を避ける
  • 紫外線が強い時間帯の外出をできるだけ控える

なお、曇りの日や室内でも紫外線は届くため、外出時間が短い日でも対策を続けることが重要です。

トレチノインの皮剥け後はどうなる?

トレチノインによる皮剥けが落ち着くと、ターンオーバーが促進されたことにより、肌質の変化を実感する方もいます。

具体的には、次のような変化が期待されています。

  • 肌のキメが整い、なめらかな印象になる
  • ハリや弾力が向上し、小じわが目立ちにくくなる
  • シミや色素沈着が徐々に薄くなることがある
  • 毛穴詰まりが改善し、ニキビができにくい肌環境を目指せる

これは、トレチノインがターンオーバーを促進するだけでなく、コラーゲンの産生を促したり、メラニンの排出をサポートしたりする作用があるためと考えられています。

ただし、こうした変化の現れ方には個人差があり、すべての方が同じような効果を実感できるわけではありません。

また、肌悩みの種類や重症度によっては、トレチノイン単独では十分な改善が期待できない場合もあります。

参考:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35620028/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9382567

トレチノインを塗っても皮剥けが起きないのはなぜ?

トレチノインを塗っても皮剥けが起きない主な理由は、使用している製剤の濃度や使用頻度、肌質などによって薬への反応が異なるためです。

皮剥けの程度には個人差があり、すべての方に同じような症状が現れるわけではありません。

たとえば、低濃度のトレチノインを使用している場合や、塗布する量・回数が少ない場合は、肌への刺激が比較的穏やかになり、皮剥けが目立たないことがあります。

また、過去にレチノールなどのレチノイド製品を継続して使用していた方では、肌が成分に慣れており、反応が軽くなるケースもあります。

ただし、一定期間使用しても肌の変化がほとんどみられない場合は、現在の濃度や使用方法が適していないことも考えられます。そのような場合は自己判断で使用量を増やすのではなく、医師へ相談し、自分の肌状態に合った治療方法を検討することが大切です。

参考:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41302994/

皮剥けしない=効いていないとは限らない

トレチノインによる皮剥けが少なくても、肌ではターンオーバーの促進やコラーゲン産生のサポートなど、トレチノイン本来の作用が進んでいる可能性があります。

そのため、「皮が剥けないから効いていない」と自己判断することは避けましょう。

期待した変化がみられない場合は、自己判断で塗布量や使用頻度を増やすのではなく、医師へ相談することが大切です。

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まとめ

トレチノインによる皮剥けは、ターンオーバーが促進されることで起こる反応であり、使用開始から数日で現れ、2〜3週間ほどで徐々に落ち着くケースが一般的です。

皮剥けに加えて、乾燥や赤み、ヒリヒリ感などを伴うこともありますが、軽度であれば治療初期によくみられる反応の一つと考えられています。

一方で、強い痛みや腫れ、水ぶくれ、ジュクジュクした炎症などがある場合は、通常の反応とは異なる可能性があるため、自己判断で使用を続けず、医師へ相談することが大切です。

また、皮剥けが気になるからといって無理に皮を剥がしたり、刺激の強いスキンケアを併用したりすると、肌への負担が大きくなるおそれがあります。保湿や紫外線対策を行いながら、適切なスキンケアを心がけましょう。

「自分に合うトレチノインの濃度がわからない」「皮剥けが正常な反応なのか相談したい」という方は、医師の診察を受けながら治療を進めることが大切です。オンライン診療も活用し、自分の肌状態に合った方法で無理なく治療を続けましょう。

医薬品について

トレチノインを使用する肌治療です。0.025%1本¥2,600円(税込)

トレチノインクリームは、未承認医薬品です。

トレチノインクリームの主な副作用として、接触性皮膚炎、赤みや乾燥、皮むけ、かゆみなどの症状が現れる場合があります。

日本国内未承認医薬品・医療機器等は厚生局の正式なプロセスを経て、提携クリニックの医師の判断の下、輸入をしたものになります。

当院で輸入している医薬品は、インド・Healing Pharma(ヒーリングファーマ)社等で製造されたものであり、代理店であるMONZEN社等を通じて輸入を行っております。

個人輸入された医薬品等のリスクはこちらをご確認ください。https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/

トレチノインと同等成分の製品が、肌治療薬として承認されている外用薬はありません。

同成分であるトレチノインクリーム(外用)のトレチノインが処方箋医薬品としてアメリカ食品医薬品局(FDA)で尋常性ざ瘡症治療目的として承認されています。

承認年月日:1971/10/02

安全性等に関わる情報としては、副作用として接触性皮膚炎、赤みや乾燥といった副作用症状が記載されています。

万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。