SBC湘南美容クリニック 医師
渡邉大洋(わたなべ ひろうみ)

ダイエットの基本は運動や食事制限で、最近では医療ダイエットなども主流となってきています。しかし、食事制限や運動ではなかなか効果が出ず、医療ダイエットには抵抗があるという方もいらっしゃるでしょう。
長年ダイエットを頑張っているのに結果が出ない方こそ、その原因は体質にあるかもしれません。漢方薬は、この体質の乱れを整えることで、痩せにくい原因にアプローチしてダイエットをサポートしてくれます。
本記事では、漢方薬で痩せるメカニズムや、漢方薬の種類、市販と処方の違いなどを詳しく解説します。漢方薬を検討している方や、効果が知りたい方はぜひ最後までお読みください。

漢方薬を飲めば痩せられるかというと、半分正解で半分不正解といえます。なぜなら、漢方薬はあくまでも痩せるための「サポート」的な存在だからです。
そのため、「飲んでいれば勝手に痩せる」というわけではなく、運動などの他の方法と並行して取り入れていくことが大切です。
では、漢方薬がダイエットのサポートになるメカニズムや、漢方薬を使ったダイエットに向いている人を解説します。
漢方薬は、体内のバランスの乱れを整えることで、痩せにくい原因を解消でき、ダイエットをサポートしてくれます。
具体的には、体の中で余ってよどんだ水分や、ほてりのような熱、めぐりの悪さを整えることで、むくみ・便秘・冷え・のぼせ・気分の不調などを体内から立て直します。そうすることで、痩せやすい体質になる土台を作る効果が期待できます。
そのため、漢方薬だけでダイエットするのではなく、食事内容の改善や適度な運動と並行して取り組むことが大切です。漢方薬で土台が整えられれば、今まで取り組んできたダイエットも、より効果を得やすくなる可能性があるということです。
また、漢方薬の中には、科学的な研究によって作用が確認されているものもあります。例えば、横浜市立大学が行った研究では、漢方薬である防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)が食欲を抑制する効果があることが報告されています。
ただし、漢方薬はあくまでも痩せるためのサポート的なものであるため、食事内容の見直しや運動なども合わせて行うことが大切。体の不調を整えながら、長期的に健康的な体重管理を目指すのが漢方ダイエットの考え方です。
次に、漢方薬を使ったダイエットが向いている人の特徴について見てみましょう。
このように、体質や体内の状態が原因で痩せにくい可能性があり、なおかつ食事制限や運動を継続できる人には漢方薬がおすすめです。
なお、BMIが25以上の肥満の方、特に30以上の高度肥満の方は、まず医師の減量治療(食事・運動療法、必要に応じて薬)を優先した方がいいでしょう。また、お腹まわりが大きく、血圧・血糖・中性脂肪の数値に異常が重なる「メタボ」の範囲にある人も同様に、医師の治療を優先してください。
さらに、ご自身の判断だけで漢方薬を始めない方がいいケースもあります。持病がある方や体調が不安定な方は、漢方薬の服用が病状を悪化させる可能性があるためです。
具体的には、
このような方は、漢方の成分で不調が強まることがあるため、必ず医師に相談してから使用を検討してください。
参考:
https://www.kitasato-u.ac.jp/toui-ken/center/commentary.html
https://kampo.med.u-tokai.ac.jp/pdf/kampo_18.pdf
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/metabolic-summaries/m-01

ダイエットサポートとして使用される代表的な漢方薬は、それぞれ異なる体質(漢方では証という)や症状の改善に焦点を当てています。自分の体型や体調、悩みの根本原因に合わせて選ぶことが、重要なポイントです。
ここでは、代表的な以下の漢方薬について解説します。
では、一つずつ詳しく見てみましょう。
お腹周りの脂肪に悩む方へ
防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)は、比較的体力があり、お腹周りに脂肪がつきやすい、いわゆる「お腹太り」の体型の方に適しています。
この漢方薬は、お腹まわりの脂肪分解や便秘の改善によるダイエット効果が期待でき、18種類の生薬が体内に蓄積した脂肪の分解・燃焼をサポートします。特に中心性肥満(臍を中心とした肥満)や便秘、メタボリックシンドロームの改善に効果が期待できます。
研究により、食欲を抑制する効果があることも分かっているため、つい食べ過ぎてしまう方にもおすすめです。
☑お腹周りが気になる
☑便秘に悩まされている
☑つい食べ過ぎてしまう
身体のむくみを解消したい方へ
防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)は、体力がなく、むくみやすく汗をかきやすい方、特に水分の代謝が悪く「水太り」の傾向がある方や、疲れやすい方におすすめです。
この漢方薬は、水分代謝を高めることで体内の水分バランスを整え、余分な水分のスムーズな排出を促す働きがあり、むくみの改善につながります。また、余分な水分が溜まることで生じる体のだるさや疲れやすさの改善も期待できます。
体内の不要な水分の排出を促す作用により、特に洋ナシ型肥満や水太りの改善に適しています。
☑体がむくみやすい
☑体力がなく、疲れやすい
脂質の多い食事を好む方へ
大柴胡湯(だいさいことう)は、比較的体力があり、イライラやストレスが強く、特に脂っこいものが好きな方に適しています。
この漢方薬は、脂肪肝の治療にも使われ、肝臓での脂肪蓄積を抑えて余分な脂質の吸収を防ぐ働きがあります。また、脂肪の燃焼と排出を促す作用により、痩せやすい体質づくりをサポートし、胃腸の動きを促進する作用もあるため、慢性的な便秘の解消も期待できます。
☑脂っこいものをつい食べてしまう
☑ 便秘に悩まされている
上記でご紹介した漢方薬は、すべて「痩せやすい体質づくり」をサポートするものですが、適応する体質が異なります。合わない漢方薬は副作用が強く出てしまう可能性もあるため、自己判断が難しい場合は、医師への相談を検討しましょう。

漢方薬は、薬局やドラッグストアで手軽に購入できる一般用漢方薬と、医療機関で医師の診察を受けて処方される医療用漢方薬の2種類があります。
それぞれの違いなどについて詳しく解説します。
一般用漢方薬と医療用漢方薬の最も大きな違いの一つは、配合されている成分量です。多くの場合、一般用漢方薬は安全性を考慮して、医療用漢方薬の50%~80%程の成分量になっていることがあります。
例えば、防風通聖散を例にとると、市販薬のパッケージには成分・分量の欄に下記のような記載が見られます。
「本品2包(3.75g)中、下記の割合の防風通聖散エキス(1/2量)2.25gを含有します。」
引用:ツムラ漢方防風通聖散エキス顆粒 – 一般用漢方製剤・一般用医薬品 – 製品情報
これは、市販されている防風通聖散の成分量が、医療用として処方される防風通聖散の約2分の1になっているということです。そのため、一般用漢方薬は医療用よりも副作用は起きにくいメリットがある一方で、体質によっては効果を感じにくくなる可能性があります。
※ただし、メーカーによって成分量の差はあります
市販の漢方薬を購入する場合は、効き目が穏やかであることを十分に理解し、しっかり効果を感じたいと考える場合は処方してもらうことを検討しましょう。
手軽に購入できる市販の漢方薬ですが、効果的に、そして安全に使用するためには、いくつかのポイントを確認しておく必要があります。
まず、痩せる効果が期待できる漢方薬の種類を把握しておき、自分の体質や悩みなどと合わせて選ぶことが大切です。
また前述したように、漢方薬は体質に合わないと、かえって副作用が出やすくなることがあります。特に初めて服用する場合は、体調の変化に注意しましょう。
現在、服用している薬がある場合や、持病があったり、妊娠・授乳中だったりする場合は、自己判断で服用せずに、医師に相談しましょう。薬の飲み合わせや体への影響を確認してから飲み始めてください。
医療機関で医師に漢方薬を処方してもらうことには、市販薬にはない大きなメリットがあります。
まず、診察を通じて、体質や不調の原因(証)を判断し、数ある漢方薬の中から最も適したものを選んでもらえます。これにより、適していない漢方薬を使用して、副作用が出てしまうリスクを減らせるでしょう。
また、他の薬や持病との相互作用を避けるよう、安全性を考慮した上で処方されるほか、万が一、副作用が出た場合でも、すぐに医師に相談し、適切な対処法や薬の変更を検討してもらえるため安心です。
参考:
https://www.kitasato-u.ac.jp/toui-ken/center/kampo.html
https://www.tsumura.co.jp/brand/products/kampo/062.html

漢方薬は天然の生薬からできていますが、医薬品であるため副作用が起こる可能性はあります。体質に合わない漢方薬を服用した場合、副作用が強く現れることがあるため、自己判断で安易に服用を開始するのは避けましょう。
漢方薬の副作用は多岐にわたりますが、比較的多く報告されるものや、注意が必要な副作用があります。
| 症状 | 副作用が出やすいケース | |
| 胃腸系の不調 | 吐き気、食欲不振、下痢、腹痛など | 特に胃腸の弱い方や、体力が充実している方向けの漢方薬(例:防風通聖散、大柴胡湯)を虚弱体質の方が服用した場合に起こりやすい |
| 皮膚の症状 | 発疹、かゆみ、じんましんなど | アレルギー体質の方や、特定の生薬に対して過敏な反応を示す場合に現れることがある |
漢方薬によっては、肝機能障害のような重篤な副作用を引き起こす可能性があるものもあります。服用する漢方薬の副作用などをしっかりと把握してから飲み始めることが大切です。
漢方薬は体質の乱れを整えることで、代謝や巡りをサポートし、生活習慣の改善とともに健康的な体づくりを後押しします。ただし、体質改善には時間がかかるため、効果を実感するまでに数か月かかることもあります。
もし、「生活習慣の見直しと漢方薬でのサポートでは、目標とする減量ペースに追いつかない」「すぐにでもダイエット効果を早く実感したい」と考えるのであれば、GLP-1受容体作動薬などを用いた他の医療ダイエットも選択肢の一つとして検討してみましょう。
医療ダイエットとは、医師の管理下で、科学的根拠に基づいた処方薬や治療法を用いて行う減量プログラムです。漢方薬の処方も、医療ダイエットの一環と言えます。
医療ダイエットとして注目を集めているのが、GLP-1受容体作動薬(マンジャロやオゼンピック)を使ったダイエットです。GLP-1は、元々体内に存在するホルモンで、食欲を自然に抑えたり、インスリンの分泌を促して血糖値を安定させたりする働きがあります。
医師の指導のもとでこれらの薬を使用すると、食事制限のつらさを軽減しながらダイエットを進められます。
漢方薬が体全体のバランスを整え、不調を繰り返さない身体づくりのサポートであるのに対し、医療ダイエットは現代医学に基づく検査や薬を用いた、より直接的な方法で体重管理を行うのが特徴です。ご自身の肥満度、体調、そして目標とする減量ペースに合わせて、最適な方法を選びましょう。
医療ダイエットについては、下記記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
医療ダイエットとは?種類・費用相場・注意点をわかりやすく解説

漢方薬は、種類や生活習慣によっても異なりますが、ダイエット効果を感じ始めるまでに1か月以上はかかります。体内から改善していくアプローチのため、即効性を求めず継続することが大切です。
また、痩せるために漢方薬を使うなら、成分量が市販よりも多い医療用がおすすめです。
しかし、医療用は処方薬であるため、医師の診察を受ける必要がありますが、「そのために病院に通うのは大変…」という方も多いのではないでしょうか。そのような場合におすすめなのが、オンライン診療サービス「med.」です。
med.の特徴について詳しく解説します。
med.の利用の流れは、以下の通りです。
このように自宅ですべて完結できるため、移動する必要がなく、待ち時間も最小限にできます。また、人に見られる可能性もないため、プライバシーに関する心配もありません。
なお、お薬は決済完了後すぐにヤマト運輸で発送手続きが行われます。当日15時までに決済が完了している場合は即日発送、15時以降に決済した場合は翌日発送です。(※ご注文受付状況、天候や年末年始などの配達状況により遅れが生じる場合もございます)
med.では、診察料や処方料がかからず、薬代のみで処方薬を購入できます(※1万円未満の場合は送料が発生します)。また、通院する必要がないため、交通費も必要ありません。

med.は「SBC湘南美容クリニック」と提携しており、医師が診察し、最適な処方を提案してくれます。また、オンラインでは不安な場合や、医師が必要だと判断した場合は、対面診察も受けられます。
また、土日祝日も診察が受けられ、9時~23時まで受診できるため、忙しい方も無理なく診察を受けられます。

なお、med.では以下のように複数のダイエットに効果的な漢方薬を取り揃えております。
どの漢方薬が適しているかわからない方も、ぜひ医師にご相談ください。
漢方薬は、脂肪を直接燃やす薬ではなく、体内の水分代謝や血行、バランスの乱れを整えることで、痩せやすい体質づくりをサポートするものです。そのため、食事や運動の見直しと並行して取り組むことが基本となります。
また、漢方薬にはそれぞれ適した体質(証)があり、「むくみ」「冷え」「便秘」といった具体的な悩みに合わせて選ぶことが大切です。
市販の漢方薬は医療用に比べて成分量が少ないことが多いため、しっかりと効果を感じたい場合や専門的なアドバイスが欲しい場合は、医師に処方してもらいましょう。漢方薬にも副作用のリスクはありますので、特に持病がある方や服用中に不調を感じた場合は、必ず医師に相談してください。
自分自身の体質を見極め、漢方薬を上手に活用することで、健康的にダイエットを成功させましょう。
SBC湘南美容クリニック 医師
渡邉大洋(わたなべ ひろうみ)
治療等の内容/治療等の期間及び費用
・日局カッセキ、日局オウゴン、日局カンゾウ、日局キキョウ、日局セッコウ、日局ビャクジュツ、日局ダイオウ、日局ケイガイ、日局サンシシ、日局シャクヤク、日局センキュウ、日局トウキ、日局ハッカ、日局ボウフウ、日局マオウ、日局レンギョウ、日局無水ボウショウ、日局ショウキョウを服用するダイエット治療薬です。(まずは3か月以上の服用をお試しください。 定期3か月¥18,444〜(税込) )
・日局オウギ、日局タイソウ、日局ボウイ、日局カンゾウ、日局ソウジュツ、日局ショウキョウを服用するダイエット治療薬です。(まずは3か月以上の服用をお試しください。 定期3か月¥18,444〜(税込) )
・日局サイコ、日局ハンゲ、日局オウゴン、日局シャクヤク、日局タイソウ、日局キジツ、日局ショウキョウ、日局ダイオウを服用するダイエット治療薬です。(まずは3か月以上の服用をお試しください。 定期3か月¥18,444〜(税込) )
※効果が実感できるまでには継続的な服用が必要であり、その期間にも個人差がございます。
・チルゼパチドを使用するダイエット治療です。
・セマグルチドを使用するダイエット治療です。
副作用
・防風通聖散の主な副作用として、発疹・発赤、かゆみ、下痢、嘔吐、胃部不快感、めまい、発汗、動悸、むくみ、頭痛などが報告されています。
・防已黄耆湯の主な副作用として、発疹、かゆみ、不眠、発汗過多、頻脈、動悸、食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹痛、軟便、下痢、排尿障害などが報告されています。
・大柴胡湯の主な副作用として、食欲不振、腹痛、下痢などが報告されています。
・マンジャロの副作用として、吐き気、嘔吐、下痢、便秘、腹痛、消化不良、食欲減退、急性膵炎、血管浮腫などが報告されています。
・オゼンピックの副作用として、頭痛、便秘・下痢、吐き気・嘔吐、胃のむかつき・腹痛、低血糖、急性膵炎などが報告されています。
成分の承認について
・日局サイコ、日局ハンゲ、日局オウゴン、日局シャクヤク、日局タイソウ、日局キジツ、日局ショウキョウ、日局ダイオウ、チルゼパチド、セマグルチドの『ダイエット治療』は添付文書に記載のない適応外使用を指します。
入手経路
・大柴胡湯、マンジャロ、オゼンピックは国内正規販売代理店(医薬品卸業)から仕入れています。
国内の承認医薬品等の有無
・日局サイコ、日局ハンゲ、日局オウゴン、日局シャクヤク、日局タイソウ、日局キジツ、日局ショウキョウ、日局ダイオウが、医療用医薬品の散剤として比較的体力のある人で、便秘がちで、上腹部が張って苦しく、耳鳴り、肩こりなど伴う肝機能障害症治療目的で厚生労働省に承認されています。
ダイエット治療を目的として承認されている同成分の内服薬はありません。
・チルゼパチドが、医療用医薬品の注射薬として糖尿病治療目的で厚生労働省に承認されています。ダイエット治療を目的として承認されている同成分の注射薬はありません。
・セマグルチドが、医療用医薬品として肥満治療目的で厚生労働省に承認されています。ダイエット治療を目的として承認されている同成分の注射薬はありません。
諸外国における安全性等に係る情報
・日局サイコ、日局ハンゲ、日局オウゴン、日局シャクヤク、日局タイソウ、日局キジツ、日局ショウキョウ、日局ダイオウは、諸外国でも処方箋医薬品、一般用医薬品としてダイエット治療を目的とした使用は承認されていません。
そのため、重大なリスクが明らかになってない可能性があります。
・同成分であるチルゼパチドが、処方箋医薬品の注射薬としてアメリカ食品医薬品局(FDA)で糖尿病治療目的として承認されています。 承認年月日:2022/5/13
安全性等に関わる情報としては、副作用として低血糖、吐き気、下痢といった症状が報告されています。
・セマグルチド皮下注射が処方箋医薬品としてアメリカ食品医薬品局(FDA)で糖尿病治療目的として承認されています。 承認年月日:2017/12/05
安全性等に関わる情報としては、副作用として消化器症状・低血糖といった症状が報告されています。
救済制度について
・大柴胡湯、マンジャロ、オゼンピックは万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
お問い合わせ先
お問い合わせはmed.カスタマーサポートまで。