不眠症の原因とは?症状や治し方、睡眠薬を用いた治療法について解説

不眠症
投稿:2026.08.15更新:2026.08.15
不眠症の原因とは?症状や治し方、睡眠薬を用いた治療法について解説

「最近なかなか寝つけない…」
「夜中に何度も目が覚めてしまう…」

このような睡眠の悩みを抱えていませんか?

一時的に眠れない日が続くことは珍しくありませんが、睡眠不足が慢性化すると、日中の集中力低下や疲労感、気分の落ち込みなどにつながることがあります。なかには、「もしかして不眠症かもしれない」と不安を感じている方もいるでしょう。

不眠症には、生活習慣の乱れやストレス、病気、服用中の薬など、さまざまな原因があります。そのため、改善を目指すためには、まず「なぜ眠れないのか」を知ることが大切です。

そこで本記事では、不眠症の主な原因や症状、自分でできる対策についてわかりやすく解説します。なかなか改善しない場合に行われる睡眠薬を用いた治療法についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修医師

SBC湘南美容クリニック 医師

渡邉 大洋(わたなべ ひろうみ)

患者さま一人ひとりの理想や悩みに寄り添い、医学的根拠に基づいた安全で効果的な美容医療を提供することを大切にしています。
対面診療では相談しづらいような悩みもオンラインクリニックの強みを生かして相談しやすい環境を提供していきます。

■略歴
佐賀大学医学部医学科 卒業
佐賀県医療センター好生館/佐賀大学医学部附属病院(たすき掛け) 臨床研修修了
SBCオンラインクリニック入職
SBCオンラインクリニック院院長就任

不眠症の原因とは?

不眠症とひとことでいっても、その原因はひとつではありません。生活習慣の乱れによって起こるケースもあれば、ストレスや病気、服用中の薬などが影響しているケースもあります。

ここからは、不眠症の主な原因について詳しく見ていきましょう。

生理的要因|生活習慣に原因がある不眠

不眠症の原因としてまず挙げられるのが、生活習慣の乱れによる「生理的要因」です。

人の身体には、朝になると目覚め、夜になると眠くなる体内時計の仕組みがあります。しかし、生活リズムが不規則になると体内時計が乱れ、自然な眠気が起こりにくくなることがあるのです。

例えば、以下のような習慣は不眠につながる原因のひとつです。

  • 夜更かしが続いている
  • 就寝・起床時間が毎日バラバラ
  • 夜遅くまでスマホやパソコンを見ている
  • 昼寝を長時間している
  • 夜勤やシフト勤務で生活リズムが不規則
  • 時差のある海外移動が多い

特に、就寝前のスマホやパソコンの使用には注意が必要です。画面から発せられるブルーライトは脳を覚醒状態にしやすく、眠気を感じにくくなることがあります。

また、「休日に寝だめをする」という習慣も、体内時計を乱す原因になる場合があります。平日と休日で起床時間が大きくズレると、時差ボケのような状態になり、夜に寝つきにくくなることがあるためです。

このように、生理的要因による不眠は、日々の生活習慣と深く関係していることを覚えておきましょう。

参考:
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9424753/

心理的要因|ストレスや心配事などが原因の不眠

ストレスや不安、緊張といった心理的要因によって、不眠症を引き起こすこともあります。

本来、人はリラックスした状態になることで自然な眠気を感じやすくなります。しかし、強いストレスを受けると脳が興奮状態になり、身体が休息モードへ切り替わりにくくなることがあるのです。

具体的には、以下のような悩みや環境変化が不眠につながるケースがあります。

  • 仕事や学校のプレッシャー
  • 人間関係の悩み
  • 将来への不安
  • 転職・異動・引っ越しなどの環境変化
  • 家族や恋愛に関する悩み
  • 試験や重要なイベント前の緊張

そのほか、「早く寝なければ」と意識しすぎることで、かえって眠れなくなる方も少なくありません。

例えば、布団に入ってから「明日は朝早いのに眠れない」「また寝不足になるかもしれない」と考え続けると、不安によって脳が覚醒し、さらに寝つきにくくなる悪循環に陥ることもあるでしょう。

また、ストレスによる不眠を放置すると、心身の疲労が回復しにくくなり、さらにストレスを感じやすくなるケースもあります。

一時的なストレスであれば自然に改善することもありますが、不眠が長期間続いている場合は、無理をせず医療機関へ相談することも大切です。

身体的要因|痛みやかゆみなどが原因の不眠

身体の不調によって眠れなくなるケースもあります。このような原因は「身体的要因」と呼ばれ、痛みやかゆみ、不快感などによって睡眠が妨げられる状態です。

例えば、以下のような症状があると、寝つきが悪くなったり、夜中に目が覚めやすくなったりすることがあります。

  • 頭痛
  • 腰痛・肩こり
  • 関節痛
  • 皮膚のかゆみ
  • 咳や鼻づまり
  • 発熱
  • 頻尿
  • 胃痛や胸やけ

特に、慢性的な痛みがある場合は、寝返りのたびに目が覚めてしまい、睡眠の質が低下しやすくなります。

また、季節や室内環境による身体的な不快感も、不眠の原因になることがあります。特に、以下のような環境では睡眠の質が低下しやすくなるでしょう。

  • 室温が高すぎる
  • 室温が低すぎる
  • 湿度が高い
  • 空気が乾燥している

このように、身体的要因による不眠は、身体の不調だけでなく睡眠環境による不快感が関係していることもあります。

原因によって対処法は異なるため、まずは何が睡眠を妨げているのかを確認することが大切です。

薬理学的要因|他の薬や食べ物、飲み物が原因の不眠

服用している薬や、普段口にしている食べ物・飲み物が原因で、不眠が起こるケースもあります。このような原因は「薬理学的要因」と呼ばれます。

特に、脳を覚醒させる作用がある成分を夜に摂取すると、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりすることがあります。

代表的なものとして挙げられるのが、カフェインです。

カフェインには覚醒作用があり、摂りすぎると眠気を感じにくくなることがあります。以下のような飲み物・食べ物にはカフェインが含まれているため、夜遅い時間の摂取には注意が必要です。

  • コーヒー
  • エナジードリンク
  • 緑茶
  • 紅茶
  • 烏龍茶
  • コーラ
  • チョコレート

また、寝酒を習慣にしている方も少なくありませんが、就寝前のアルコール摂取にも注意が必要です。

お酒を飲むと一時的に眠気を感じやすくなることがありますが、アルコールが分解される過程で睡眠が浅くなり、夜中に目が覚めやすくなるケースがあります。そのため、「お酒を飲まないと眠れない」という状態が続くと、かえって睡眠の質が低下することもあるのです。

さらに、服用中の薬が不眠に影響している場合もあります。

例えば、以下のような薬では副作用として不眠がみられることがあります。

薬の種類 不眠との関連
ステロイド薬 精神症状の一つとして不眠が報告されることがある
一部の抗うつ薬 賦活作用によって眠れなくなるケースがある
気管支拡張薬 テオフィリン系などで中枢刺激作用がみられることがある
鼻炎薬 一部の市販薬に含まれる交感神経刺激成分で不眠が起こる場合がある
降圧薬 β遮断薬など一部で睡眠への影響が報告されている

ただし、自己判断で薬の服用を中止するのは危険です。服用中の薬が不眠に関係している可能性がある場合は、必ず医師や薬剤師へ相談しましょう。

参考:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26899133/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23347102

睡眠障害による不眠

不眠症の背景には、別の睡眠障害が隠れているケースもあります。

不眠症は、「眠れない」「途中で起きる」などの症状そのものを指すことが多い一方で、睡眠障害は睡眠に関する病気全般の総称です。そのため、睡眠障害の症状として不眠が現れることがあります。

不眠の原因となり得る睡眠障害として、代表的なのが「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」です。

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が何度も止まる病気のことを指します。眠っている間に呼吸が浅くなったり止まったりすることで、脳が十分に休めず、何度も覚醒を繰り返してしまいます。

以下のような症状がある場合は、睡眠時無呼吸症候群が関係している可能性があるでしょう。

  • 大きないびきをかく
  • 睡眠中に呼吸が止まると指摘された
  • 夜中に何度も目が覚める
  • 朝起きても疲れが取れない
  • 日中に強い眠気がある

また、「レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)」によって不眠が引き起こされているケースもあります。

レストレスレッグス症候群は、脚に不快感やむずむずした感覚が生じる病気です。特に夜間や安静時に症状が出やすく、脚を動かしたくなることで寝つきが悪くなることがあります。

このほかにも、概日リズム睡眠障害や周期性四肢運動障害など、さまざまな睡眠障害が不眠の原因になり得ます。

単なる「寝不足」だと思っていても、背景に病気が隠れているケースもあるため、強い眠気やいびき、異常行動などを伴う場合は、一度医療機関へ相談してみることが大切です。

その他の病気による不眠

不眠症は、心や身体の病気によって引き起こされることもあります。

特に、不眠との関係が深い病気として挙げられるのが、うつ病や不安障害などの精神疾患です。

例えば、うつ病では以下のような睡眠トラブルがみられることがあります。

  • 夜なかなか寝つけない
  • 夜中や早朝に目が覚める
  • 十分寝ても疲労感が残る
  • 朝方に気分が落ち込みやすい

また、眠れない状態が続くことで気分の落ち込みや不安感が強くなり、さらに睡眠の質が悪化する悪循環に陥ることもあります。

このほか、不眠の原因となり得る病気として、以下のようなものが挙げられます。

  • 統合失調症
  • 高血圧
  • 糖尿病
  • 甲状腺機能亢進症
  • アレルギー疾患

これらの病気は、「眠れない」という症状をきっかけに発覚するケースも少なくありません。

不眠が何週間〜何か月も続いている場合や、気分の落ち込み・強い疲労感・動悸など他の症状を伴う場合は、無理に我慢せず医療機関へ相談することが大切です。

参考:
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3181883/
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC12244189/

女性特有の不眠症の原因

女性の場合は、ホルモンバランスの変化によって不眠症を発症するケースがあります。

女性ホルモンは、睡眠や自律神経の働きとも深く関係しているため、ライフステージの変化によって眠りに影響が出やすいのが特徴です。

特に、不眠につながりやすいタイミングとして挙げられるのが、以下のような時期です。

  • 月経前
  • 妊娠中
  • 出産後
  • 更年期

例えば、月経前は女性ホルモンの変動によって自律神経が乱れやすくなり、イライラや不安感、寝つきの悪さにつながることがあります。

また、妊娠中は以下のような身体的変化によって眠りにくくなるケースがあります。

  • お腹が大きくなって寝姿勢がつらい
  • 頻尿で夜中に目が覚める
  • つわりや胃の不快感がある
  • 出産への不安が強くなる

さらに、出産後は夜間授乳や育児による睡眠不足に加え、ホルモンバランスの急激な変化によって不眠を感じやすくなることもあります。

そのほか、40代後半〜50代頃の更年期にも注意が必要です。

更年期では女性ホルモン(エストロゲン)が減少することで、自律神経が乱れやすくなります。その結果、以下のような症状が現れ、不眠につながることがあります。

  • ほてり
  • 発汗
  • 動悸
  • イライラ
  • 気分の落ち込み

特に、「夜中に暑くなって目が覚める」「寝ても疲れが取れない」と感じる方は少なくありません。

このように、女性の不眠にはホルモンバランスの変化が関係していることがあります。症状がつらい場合は、婦人科や心療内科などへ相談することも検討してみましょう。

参考:
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC12713927/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40094961/
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC5611767/

不眠症の主な症状

不眠症というと、「眠れない状態」をイメージする方が多いかもしれません。しかし、実際には症状の現れ方にはさまざまなタイプがあります。

ここからは、不眠症でよくみられる代表的な症状について詳しく見ていきましょう。

入眠障害

入眠障害とは、布団に入ってもなかなか寝つけない状態のことを指します。

不眠症のなかでも特に多いタイプとされており、「眠ろうとしているのに頭が冴えてしまう」「30分〜1時間以上眠れない」といった症状が代表的です。

例えば、以下のような状態に心当たりがある方は、入眠障害の可能性があります。

  • 布団に入ってから長時間眠れない
  • 考え事をしているうちに時間が過ぎる
  • スマホを見ているうちに眠れなくなる
  • 「早く寝なければ」と焦るほど眠れない

特に、ストレスや不安、生活リズムの乱れなどが原因になっているケースが多く、20代〜40代の比較的若い世代にも見られやすい傾向があります。

また、入眠障害が続くと、「今日も眠れないかもしれない」という不安が強くなり、さらに寝つきが悪化する悪循環に陥ることもあります。

一時的な寝つきの悪さであれば大きな問題にならないこともありますが、長期間続いている場合は注意が必要です。

中途覚醒

中途覚醒とは、睡眠中に何度も目が覚めてしまう状態のことです。

一度目が覚めてもすぐに眠れる場合もありますが、なかには「目が覚めたあと眠れなくなる」「何度も起きてしまい熟睡できない」と悩む方も少なくありません。

例えば、以下のような症状が代表的です。

  • 夜中に何度も目が覚める
  • トイレで起きたあと再び眠れない
  • 少しの物音でも目が覚める
  • 睡眠が浅い感覚がある
  • 朝起きても疲れが残っている

中途覚醒は、加齢によって増えやすい症状のひとつとされています。

中途覚醒が続くと、睡眠時間を確保していても十分に休息できず、日中の眠気や集中力低下につながることがあります。

何度も目が覚める状態が続いている場合は、睡眠環境や生活習慣を見直してみることが大切です。

早朝覚醒

早朝覚醒とは、予定している起床時間よりかなり早く目が覚め、その後眠れなくなる状態のことを指します。

単に早起きの習慣があるだけでなく、「本当はもう少し眠りたいのに眠れない」という状態が続いている場合は、早朝覚醒に当てはまる可能性が高いでしょう。

特に、以下のような症状がみられる方は注意が必要です。

  • 予定より2時間以上早く目が覚める
  • 起きたあと眠ろうとしても眠れない
  • 睡眠時間が足りず日中に眠気が出る

早朝覚醒は、中高年以降に増えやすい症状とされています。加齢によって睡眠リズムが変化し、早い時間帯に眠気・覚醒が起こりやすくなるためです。

さらに、気分の落ち込み・強い疲労感を伴う場合は、単なる睡眠不足ではなく病気が関係している可能性もあるため注意が必要です。

熟眠障害

熟眠障害とは、十分な睡眠時間を取っているにもかかわらず、「ぐっすり眠れた感じがしない」「疲れが取れない」と感じる状態のことです。

実際には眠れていても、睡眠の質が低下していることで、身体や脳がしっかり休息できていないケースがあります。

例えば、以下のような症状が代表的です。

  • 長時間寝ても疲れが残る
  • 朝起きた瞬間からだるさがある
  • 「深く眠れた感覚」がない
  • 日中に強い眠気がある
  • 集中力が続かない

「しっかり寝ているはずなのに疲れが抜けない」という状態が続いている場合は、単なる睡眠不足ではなく、睡眠の質に問題がある可能性を疑うとよいでしょう。

自分でできる不眠症対策

不眠症は、原因によっては生活習慣や睡眠環境を見直すことで改善が期待できる場合があります。

ここからは、自分で取り組みやすい代表的な不眠症対策について詳しく見ていきましょう。

睡眠環境を整える

不眠症を改善するためには、眠りやすい環境を整えることが大切です。

寝室の環境が合っていないと、脳や身体が十分にリラックスできず、寝つきが悪くなったり、夜中に目が覚めやすくなったりすることがあります。

睡眠環境を見直す際は、以下のようなポイントを意識するとよいでしょう。

環境要素 見直したいポイント
室温 暑すぎ・寒すぎを避ける
湿度 乾燥・蒸し暑さを防ぐ
明るさ 就寝時はできるだけ暗くする
テレビや生活音を減らす
寝具 身体に合った枕・マットレスを選ぶ

例えば、夏場に寝室が暑すぎると寝苦しくなり、眠りが浅くなりやすくなります。反対に、冬場に寒すぎる環境でも身体が緊張し、寝つきが悪くなってしまうでしょう。

また、枕やマットレスが身体に合っていない場合、肩や腰への負担によって睡眠の質が低下することも少なくありません。

さらに、就寝前にスマホやテレビを長時間見る習慣がある方も注意が必要です。強い光によって脳が覚醒し、自然な眠気を感じにくくなることがあります。

まずは、「寝室でストレスなく過ごせているか」を見直し、できるところから睡眠環境を整えていきましょう。

規則正しい生活を送る

不眠症対策では、毎日の生活リズムを整えることも重要です。

人の身体には「体内時計」が備わっており、一定のリズムで生活することで、夜になると自然に眠気が起こりやすくなります。特に、朝に日光を浴びることは、体内時計をリセットするうえで大切です。

しかし、就寝時間や起床時間が毎日バラバラになると、体内時計が乱れ、眠るタイミングがズレやすくなってしまいます。

そのため、体内時計を整えるためには、以下のようなポイントを意識することが大切です。

  • 毎日できるだけ同じ時間に起きる
  • 朝食をしっかり摂る
  • 昼寝は短時間にする
  • 夜更かしを避ける
  • 休日も極端な寝だめをしない

特に、起きる時間を一定にすることは重要です。多少寝不足でも決まった時間に起きることで、徐々に睡眠リズムが整いやすくなります。

すぐに改善しない場合もありますが、焦らず継続することで不眠の改善につながる可能性があるでしょう。

適度に運動する

適度な運動を取り入れることも、不眠症対策として有効です。

日中に身体を適度に動かすことで心地よい疲労感が生まれ、夜に自然な眠気を感じやすくなるでしょう。また、運動にはストレス解消や気分転換につながるメリットもあり、睡眠の質の改善が期待できるケースもあります。

具体的には、以下のような軽めの有酸素運動を取り入れるのがおすすめです。

  • ウォーキング
  • 軽いジョギング
  • ストレッチ
  • ヨガ
  • サイクリング

ただし、就寝直前に運動をするのは避けてください。

運動によって交感神経が活発になると、身体が興奮状態になり、かえって寝つきが悪くなることがあります。

そのため、運動する場合は夕方〜就寝の2時間〜3時間前までを目安にするとよいでしょう。

朝に太陽光を浴びる

不眠症対策では、朝に太陽光を浴びることも大切です。

人の体内時計は約24時間より少し長いとされており、何もしないと少しずつ睡眠リズムがズレやすくなります。そこで重要になるのが、朝の光です。

朝起きて太陽光を浴びることで脳が「朝になった」と認識し、体内時計がリセットされやすくなります。その結果、夜になると自然に眠気が起こりやすくなるのです。

なお、朝日を浴びる際は、以下のような方法がおすすめです。

  • 起きたらカーテンを開ける
  • ベランダや屋外へ出る
  • 通勤・通学時に少し歩く
  • 朝に軽い散歩をする

特に、起床後1時間〜2時間以内に太陽光を浴びると、体内時計を整えやすいとされています。

また、朝に太陽光を浴びる習慣は、日中の活動スイッチを入れる効果も期待できます。

日中にしっかり活動できるようになることで、夜には自然な眠気が生まれやすくなるという良いサイクルにつながるでしょう。

参考:
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3176605/
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6751071/

ストレスを溜めない

ストレスによる不眠がある場合は、できるだけ心身をリラックスさせる時間を作ることも大切です。

日中や休日などに、自分なりのリフレッシュ方法を取り入れてみるとよいでしょう。

例えば、以下のような方法があります。

  • 軽い運動をする
  • 趣味の時間を作る
  • 音楽を聴く
  • 入浴で身体を温める
  • 家族や友人と会話する
  • 深呼吸やストレッチを行う

また、就寝前にできるだけリラックスできる時間を意識的に作ることが大切です。

ただし、強い不安感や気分の落ち込みが続いている場合は、ストレスだけでなく病気が関係している可能性もあります。

つらい状態が続いているときは、無理をせず医療機関へ相談することも検討しましょう。

なかなか改善しない不眠症には睡眠薬を用いた治療も

生活習慣の見直しやセルフケアを続けても不眠症がなかなか改善しない場合は、睡眠薬を用いた治療が検討されることもあります。

不眠症に用いられることがある主な治療薬の種類は、以下のとおりです。

種類 特徴
ベンゾジアゼピン系 脳の働きを抑えて眠気を促す治療薬。作用が強い一方で、依存性やふらつきに注意が必要
非ベンゾジアゼピン系 脳の働きを抑えて眠気を促す治療薬。ベンゾジアゼピン系より筋弛緩作用などが比較的少ないとされる
オレキシン受容体拮抗薬 覚醒を維持するオレキシンの働きを抑えることで自然な眠りを促す治療薬
メラトニン受容体作動薬 体内時計に関わるメラトニンへ作用し、睡眠リズムを整える治療薬

近年では、オレキシン受容体拮抗薬やメラトニン受容体作動薬など、従来とは異なる作用機序を持つ薬も登場しています。

ただし、睡眠薬は自己判断で使用するものではありません。症状や体質によって適した薬は異なるため、必ず医師の診察を受けたうえで使用することが大切です。

不眠症の治療で用いられる医療薬

不眠症の治療では、症状や不眠のタイプに応じてさまざまな睡眠薬が使用されます。

例えば、「寝つきが悪い」「途中で何度も目が覚める」「生活リズムが乱れている」など、不眠の原因や症状によって適した薬は異なります。

代表的な医療薬としては、以下のようなものがあります。

  • デエビゴ
    オレキシン受容体拮抗薬に分類される睡眠薬です。覚醒を維持するオレキシンの働きを抑えることで、自然な眠りを促します。「寝つきが悪い」「途中で目が覚める」といった症状に用いられることがあります。
  • ルネスタ(エスゾピクロン)
    非ベンゾジアゼピン系に分類される睡眠薬です。脳の神経活動を抑えることで眠気を促すため、入眠障害だけでなく熟眠障害にも効果が期待されることがあります。
  • クービビック(ダリドレキサント)
    オレキシン受容体拮抗薬に分類される睡眠薬です。作用の仕組みはデエビゴと共通していますが、用量の設定や調整の幅が異なります。デエビゴで効果が不十分だった場合や、副作用が気になる場合に切り替えが検討されることがあります。
  • ロゼレム(ラメルテオン)
    メラトニン受容体作動薬に分類される睡眠薬。体内時計に関わるメラトニン受容体へ作用することで、自然な眠気を引き出すのが特徴です。依存性が比較的低く、穏やかな作用が特徴のため、入眠困難・睡眠リズムの乱れなどの症状に向いています。

ただし、睡眠薬は自己判断で使用するものではありません。症状や体質によって適した薬は異なるため、必ず医師の診察を受けたうえで使用することが大切です。

【関連記事】不眠症の薬はどれがおすすめ?効果や副作用、服用時のポイントまで徹底解説

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まとめ

不眠症には、生活習慣の乱れによる生理的要因だけでなく、ストレス、身体の不調、服用中の薬、睡眠障害、精神疾患など、さまざまな原因があります。

また、「寝つけない」「夜中に目が覚める」「朝早く目が覚める」「寝ても疲れが取れない」など、症状の現れ方も人によって異なります。

そのため、まずは生活リズムや睡眠環境を見直し、それでも改善しない場合は、医師に相談して原因に合った治療を検討することが大切です。

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参考:
https://www.taisho-kenko.com/disease/229/
https://www.japha.jp/general/byoki/insomnia.html
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-02-001
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11901009
https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00068463
https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00060331
https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00071539
https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00058527

医薬品について

治療等の内容/治療等の期間及び費用

・レンボレキサントを服用する不眠症治療薬です。10錠 ¥2,700〜30錠6,000円(税込)

・ダリドレキサント塩酸塩を服用する不眠症治療薬です。10錠¥2,700〜30錠¥6,000(税込)

・ラメルテオンを服用する不眠症治療薬です。10錠 2,700円〜30錠3,810円(税込)

・エスゾピクロン2mgを服用する不眠症治療薬です。10錠 2,700円〜30錠3,810円(税込)

副作用

・デエビゴの主な副作用として、傾眠(うとうとすること)、頭痛、倦怠感、めまい、悪夢、睡眠麻痺(金縛り)、体重増加などが報告されています。

・クービビックの主な副作用として、傾眠(うとうとすること)、頭痛、めまい、疲労、悪夢などが報告されています。

・ラメルテオンの主な副作用として、めまい、頭痛、眠気、発疹、便秘、吐き気、倦怠感などが報告されています。

・エスゾピクロンの主な副作用として、味覚異常、眠気、頭痛、口渇、めまい、かゆみ、発疹などが報告されています。

お問い合わせ先

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