PMSに漢方薬は効く?効果や症状別におすすめの漢方薬を紹介

漢方
投稿:2026.03.05更新:2026.03.05
PMSに漢方薬は効く?効果や症状別におすすめの漢方薬を紹介

「生理前になると、具合が悪くなってつらい」
「生理前はイライラして周りの人に迷惑をかけてしまう」

生理前になると、わけもなくイライラしたり、落ち込んだり、あるいは頭痛やむくみで体が重くなったりすることはありませんか?「毎月のことだから」と諦めている方も多いかもしれませんが、それは「PMS(月経前症候群)」という治療可能な不調かもしれません。

PMSの症状緩和には、ホルモン剤などの西洋薬だけでなく、「漢方薬」で心と体のバランスを整える方法もおすすめです。漢方薬は、個人の体質や症状の出方に合わせてきめ細かく対応できるため、多くの女性の悩みに寄り添うことができます。

しかし、漢方薬は症状のほかに体質も加味して選ぶ必要があります。最適な漢方薬を選ぶためには、どのような種類があるのかを知っておくことが大切です。

この記事では、PMSに対する漢方薬の効果や効果が期待できる漢方薬の種類をご紹介します。また、PMSを改善するための生活習慣についても紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。

漢方薬はPMSに効果が期待できる?

漢方薬は、PMS特有の精神的な不調や身体的な不調の両方にアプローチできます。まずは、なぜPMSが起こるのか、そして漢方医学ではそれをどう捉えるのかについて解説します。

そもそもPMSとは?(起こるメカニズムと症状)

PMS(月経前症候群)とは、月経前の3〜10日間ほど続く精神的・身体的な不調の総称です。月経の開始とともに症状が軽くなったり、消失したりするのが特徴です。

原因は完全には解明されていませんが、排卵から月経までの期間(黄体期)に分泌される女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)の急激な変動が関わっていると考えられています。また、脳内の神経伝達物質やストレスなどの影響も指摘されています。

主な症状は人によって様々ですが、大きく「精神症状」と「身体症状」に分けられます。

精神症状
イライラ、情緒不安定、抑うつ、不安感、集中力の低下、涙もろくなる、無気力 など

身体症状
乳房の張り・痛み、下腹部の張り・痛み、頭痛、腰痛、むくみ、体重増加、めまい、過食(食欲増進)、肌荒れ など

このように、「生理前になるとつい食べ過ぎてしまう」といったことも、PMSの症状なのです。これらの症状は、適切な治療やセルフケアを行うことで、改善したり軽くしたりすることが可能です。

漢方医学におけるPMSの根本原因

西洋医学ではホルモンバランスの変動に着目しますが、漢方医学では、PMSを「気(き)・血(けつ)・水(すい)」のバランスの乱れとして捉えます。これら3つの要素は、互いに影響し合いながら心身の健康を支えており、どれか一つでも滞ったり不足したりすると不調が現れます。

PMSの症状は、偏った食事やストレス、冷えなどが原因で、これらのバランスが崩れることによって引き起こされると考えられています。特にPMSと関連が深いとされている乱れは以下の通りです。

原因 状態 PMSで現れやすい症状
血の異常(瘀血) 血の巡りが悪く、滞っている状態 頭痛、肩こり、下腹部痛、肌荒れ、のぼせ
水の異常(水毒) 水分代謝が悪く、余分な水が溜まっている状態 むくみ、めまい、吐き気、頭重感、下痢
気の異常(気滞・気逆) 気の巡りが滞ったり(気滞)、逆流したり(気逆)している状態 イライラ、怒りっぽい、抑うつ、不安感、胸や喉のつかえ

また、漢方薬を選ぶ上で欠かせないのが、その人の本来持っている体質や体力を指す「証(しょう)」という概念です。大きく分けて、体力がある「実証(じっしょう)」と、体力がない「虚証(きょしょう)」の2つがあります。

  • 実証(じっしょう):体力があり、筋肉質で胃腸が丈夫なタイプで、症状が強く出やすい
  • 虚証(きょしょう):体力がなく、胃腸が弱く冷え性なタイプで、疲れやすく症状が長引きやすい

同じ「イライラ」や「頭痛」といった症状でも、この「証」が異なれば適した漢方薬は全く別のものになります。漢方薬による治療は、これら「気・血・水の乱れ」と「証」を総合的に判断して行われるため、心と体の両面から根本的なアプローチができるのです。

参考:
https://www.tsumura.co.jp/kampo-view/column/kvnews/5152.html
https://www.tsumura.co.jp/kampo-view/trouble/pms.html
https://www.kampoyubi.jp/learn/practice/19.html
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/column/koui/201701/549678.html
https://www.tsumura.co.jp/kampo-view/trouble/pms.html

【症状・体質別】PMS治療に用いられる主な漢方薬

PMSの漢方治療では、現れている症状と、その人の体質(証)に合わせて薬を選びます。ここでは、主な症状タイプ別におすすめの漢方薬を紹介します。

イライラ・情緒不安定・怒りっぽいタイプ

「些細なことで家族に当たってしまう」「急に悲しくなって涙が出る」といった精神的な症状が強いタイプは、主に「気」の巡りが乱れている可能性があります。気を巡らせ、神経の高ぶりを鎮める漢方薬が適しています。

【加味逍遙散(かみしょうようさん)】
体力が中等度程度で、肩こりや疲れやすさを感じる方に適しています。
「気・血・水」のすべてに働きかける処方で、乱れた気のバランスを整えながら、血の巡りを良くし、体にこもった余分な熱を冷まします。イライラや不安感だけでなく、のぼせや冷えが混在するような更年期障害のような症状にも幅広く用いられます。

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【抑肝散(よくかんさん)】
体力が低下しており、神経が過敏になっている方に適しています。
元々は小児の夜泣きに使われていた薬ですが、成人のPMS症状にも効果を発揮します。高ぶった神経を鎮めることで、怒りっぽい、イライラして眠れないといった症状を緩和します。

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【半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)】
体力が中等度で、気分がふさぎがちな方に適しています。
ストレスで気が滞り、喉や食道に何かが詰まったような異物感(梅核気)を覚える場合に特に有効です。不安感や緊張感を和らげるとともに、胃腸の働きを整えて吐き気などを抑える効果もあります。

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むくみ・頭痛・めまい・だるさタイプ

生理前になると「むくみで顔や足がパンパンになる」「体が重だるい」「雨の日に頭痛がする」といった症状が出るタイプは、体内に余分な水分が溜まっている「水毒(すいどく)」の状態が疑われます。水分代謝を改善する漢方薬が選ばれます。

【当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)】
体力がなく、冷え性で貧血気味の方に適しています。
血行を良くして体を温めながら、余分な水分を取り除く働きがあります。PMSによるむくみや頭重感だけでなく、生理痛や冷えによる腰痛など、女性特有の悩みに幅広く対応する代表的な漢方薬です。

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【五苓散(ごれいさん)】
体力に関わらず使用でき、喉が渇いて尿量が少ないような方に適しています。
体内の水分バランスを調整する「利水剤」の代表格です。余分な水分を速やかに排出することで、むくみ、めまい、頭痛、下痢、吐き気などの症状を改善します。気圧の変化による頭痛(天気痛)にもよく用いられます。

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腹痛・腰痛・血の滞りタイプ

生理前から「下腹部が痛む」「腰が重い」「肩こりがひどい」といった症状があり、生理痛も重いタイプは、血の巡りが悪い「瘀血(おけつ)」の状態と考えられます。血行を改善し、滞りを流す漢方薬が効果的です。

【桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)】
比較的体力があり、がっちりした体格で、赤ら顔やのぼせがある方に適しています。
滞った血を巡らせる作用(駆お血作用)が強く、PMSによる下腹部の痛みや腰痛、肩こりを改善します。上半身はのぼせているのに足元は冷える「冷えのぼせ」の症状がある場合によく選ばれます。

PMS治療に漢方薬を用いる場合のポイント

漢方薬をPMS治療に取り入れる際には、以下のポイントを押さえておきましょう。

継続して服用することが重要

PMSに対する漢方治療は、今ある痛みを一時的に止めるだけでなく、月経周期に伴う不調が起こりやすい背景に着目しながら、心身のバランスを整えることを重視します。そのため、多くの漢方薬は「飲めばすぐに症状が改善する」というわけではなく、ある程度継続して服用する必要があります。

効果を感じるまでの期間には個人差がありますが、生理周期をまたいで様子を見る必要があるため、数週間〜数か月かかることもあります。すぐに効果が実感できなくても、焦らずに服用を続けましょう。

西洋薬と併用する場合は医師に確認

漢方薬は、低用量ピルや鎮痛剤などの西洋薬と併用されることも少なくありません。ピルとの飲み合わせが問題になるケースは稀ですが、併用する場合は医師に相談することをおすすめします。

なお、漢方薬でも体質に合わない場合は、胃の不快感や発疹などの副作用が出る可能性はあります。体調の変化には注意を払いましょう。

PMS以外の疾患の可能性がないかも確認

生理前の不調だと思っていても、実は別の病気が隠れている可能性があります。例えば、日常生活に支障をきたすほど精神症状が重い場合は「月経前不快気分障害(PMDD)」、うつ病などの精神疾患、あるいは甲状腺の病気などが原因であることも考えられます。

症状が重い場合は自己判断で漢方薬を飲み続けるのではなく、医療機関を受診してください。

参考:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kampomed1982/45/2/45_2_365/_pdf/-char/ja
https://women-wellness.metro.tokyo.lg.jp/columns/23/

漢方薬の服用と一緒に行いたいPMS対策の生活習慣

漢方薬の服用と併せて、毎日の生活習慣を見直すことで、PMSの症状をより効果的に緩和できる可能性があります。では、どのように生活習慣を改善すべきかについて見てみましょう。

睡眠とストレス管理の徹底

睡眠不足や慢性的なストレスは、自律神経やホルモンバランスを乱し、PMSの症状を悪化させる大きな要因です。

日常的に疲労を感じている人や、朝起きるのがつらい人は、PMSが重くなりやすい傾向にあります。生理前は無理なスケジュールを入れず、意識してリラックスする時間を確保しましょう。

食事の質を見直す(脂質制限と炭水化物の適切な摂取)

食事の内容もPMSの重さに影響します。
日本の女子大学生を対象とした研究では、脂質、特に「飽和脂肪酸(肉の脂身、バター、生クリームなどに多く含まれる)」の摂取量が多いと、PMSの症状が強くなることが報告されています。生理前は、脂っこい食事やスイーツの過剰摂取は控えましょう。

一方で、炭水化物を極端に制限することも良くありません。炭水化物の摂取量が少なすぎる人ほどPMS症状が強く出る傾向があることも報告されています。玄米や雑穀などの質の良い炭水化物を適量摂り、野菜や豆類など多様な食品をバランスよく組み合わせることが大切です。

また、同研究では、特定の食品ばかりを食べるのではなく、多様な食品を組み合わせたり、調理方法(煮る、焼く、蒸すなど)が偏らないようにしたりするなど、食習慣を多様化させることもPMS症状の緩和につながることが示唆されています。

PMSの記録をつける

自分のPMSが「いつ頃から始まり、どのような症状が出るのか」を把握するために、日記やアプリで記録をつけることをおすすめします。

「イライラするのは生理の1週間前からだ」とわかっていれば、その期間は大事な予定を入れないなどの対策が立てやすくなります。また、記録をつけることで、生理周期とは無関係な不調に気づくきっかけにもなり、医療機関を受診する際にも役立ちます。

PMS改善のために控えるべきこと

生理前は体がデリケートな状態になっています。以下のものは刺激となり、症状を悪化させる可能性があるため、できるだけ控えるようにしましょう。

  • カフェインやアルコール
  • 塩分や糖分の摂りすぎ
  • 喫煙
  • 夜更かし

カフェインやアルコールは交感神経を刺激するため、イライラや不安感を強めたり、睡眠の質を下げたりする原因になります。また、塩分や糖分の摂りすぎは体内の水分バランスを乱し、PMS特有のむくみやだるさを助長してしまいます。

喫煙は血管を収縮させて血流を悪化させるため、冷えや痛みを強める要因となります。夜更かしも自律神経のバランスを崩し、ホルモンの乱れにつながるため、規則正しい生活を心がけることが大切です。

参考:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/eiyogakuzashi/77/4/77_77/_pdf
https://women-wellness.metro.tokyo.lg.jp/columns/16/
https://www.u-gifu-ms.ac.jp/media/article/20250820_2850/

PMSを改善したいならオンライン診療サービスがおすすめ

スマホで診察 お薬とどく

PMSの症状を漢方薬で改善するためには、継続的に服用する必要があります。また、漢方薬は自身に適したものを選ぶことが難しいため、医師に相談することが大切です。

しかし、「通院する暇がない」「周囲に婦人科や産婦人科、漢方を扱うクリニックがない」という方もいらっしゃるでしょう。

オンライン診療サービス「med.」なら、オンラインで診察から処方まで完了するので、手間がかからず忙しい方にもおすすめです。

med.の特徴について詳しく解説します。

自宅で診察から処方薬の受け取りまで完結

med.の利用の流れは、以下の通りです。

  1. 希望の薬をカートに追加
  2. オンライン診療を受ける(5分程度)
  3. 診察後に処方薬を購入すると、自宅に届く

このように自宅ですべて完結できるため、移動する必要がなく、待ち時間も最小限にできます。また、人に見られる可能性もないため、プライバシーに関する心配もありません。

なお、お薬は決済完了後すぐにヤマト運輸で発送手続きが行われます。当日15時までに決済が完了している場合は即日発送、15時以降に決済した場合は翌日発送です。(※ご注文受付状況、天候や年末年始などの配達状況により遅れが生じる場合もございます)

通院するよりもコストを抑えられる

med.では、診察料や処方料がかからず、薬代のみで処方薬を購入できます(※1万円以下の場合は送料がかかります)。また、通院する必要がないため、交通費も必要ありません。

オンライン診療実績が豊富な医師が土日祝日も23時まで診療

med.は「SBC湘南美容クリニック」と提携しており、医師が診察し、最適な処方を提案してくれます。また、オンラインでは不安な場合や、医師が必要だと判断した場合は、対面診察も受けられます。

また、土日祝日も診察が受けられ、9時~23時まで受診できるため、忙しい方も無理なく診察を受けられます。

なお、med.では以下のように、PMSに効果が期待できる漢方薬を複数取り揃えております。

どの種類が自分に合いそうかわからない場合も、医師にご相談ください。

まとめ

PMSは、ホルモンバランスの変動に加え、漢方医学でいう「気・血・水」のバランスが乱れることで起こると考えられています。

イライラには「加味逍遙散」、むくみには「当帰芍薬散」、お腹の痛みには「桂枝茯苓丸」など、自分の症状や体質(証)に合った漢方薬を選ぶことで、つらい症状を根本から和らげることが期待できます。

生活習慣の見直しと合わせて漢方薬を上手に取り入れ、毎月の生理前期間を少しでも快適に過ごせるようにしていきましょう。症状が重い場合は一人で悩まず、医師に相談することから始めてみてください。

この記事の監修医師

SBC湘南美容クリニック 医師

渡邉大洋(わたなべ ひろうみ)

医薬品について

治療等の内容/治療等の期間及び費用

・加味逍遙散を服用する冷え症、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害、血の道症治療薬です。(¥8,550〜)

・抑肝散を服用する神経症、不眠症、小児夜なき、小児疳症治療薬です。(15日分 ¥2,850〜)

・半夏厚朴湯を服用する神経性食 道狭窄症、不眠症治療薬です。(¥8,550〜)

・当帰芍薬散を服用する貧血、倦怠感、更年期障害、等の治療薬です。(1か月 ¥8,550〜)

・五苓散を服用する浮腫、ネフローゼ、二日酔、急性胃腸カタル、下痢、悪心、嘔吐、めまい、胃内停水、頭痛、尿毒症、暑気あたり、糖尿病治療薬です。(1か月 ¥7,470〜)

副作用

・加味逍遙散の主な副作用として、発疹、発赤、かゆみ、食欲不振、胃部不快感、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢などが報告されています。

・抑肝散の主な副作用として、発疹、発赤、かゆみ、食欲不振、胃部不快感、悪心、下痢、眠気、倦怠感などが報告されています。

・半夏厚朴湯の主な副作用として、発疹、発赤、かゆみ、体のだるさ(倦怠感)、肝機能異常(AST、ALT等の上昇)などが報告されています。

・当帰芍薬散の主な副作用として、発疹、かゆみ、体がだるい、食欲不振、胃部不快感、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、肝機能異常(AST、ALT等の上昇)などが報告されています。

・五苓散の主な副作用として、発疹、発赤、かゆみ、体のだるさなどが報告されています。

お問い合わせ先

お問い合わせはmed.カスタマーサポートまで。